初秋

         がんばっていた名残の暑さも
         日ごとに寄せてくる
         季節の波には もはや勝てなくて
         夏が苦笑いで去ってゆく

         つつましかった 秋の気配は
         いつしか その居場所に
         きっちりと馴染んでいる

         ゆっくりと でも確実に
         動き始めている






          

                              小さい秋 みつけた

 


          


         この花の咲く頃


        彼岸の向こうに逝った人に会いたい
        大切だった人に会いたい

        爽やかな風に秋桜が揺れて
        鮮やかな彼岸花が咲く

        くり返される季節には
        思い出人との別れが蘇える

        秋風の吹くころ
        秋桜の咲くころ

        彼岸の向こうに逝った人に会いたい




          



            秋の香り

         あっ
         思わずふりかえって
         探してしまった 金色の香り

         深い葉のなかに
         顔をのぞかせる 小さな花たち

         風にはこばれ
         私のもとに届く あまい香り

         とても綺麗よ 金色の妖精たち
         今年も ありがとう






          



                               風のように

                                    コスモスに風が吹く
                                    まるで耳打ちするように

                                    コスモスに風が吹く
                                    まるで愛をささやくように

                                    コスモスは楽しげに揺れている


          

                 




                           華麗なる 花のすがたに 魅せられて
                                  そっと微笑み 返したくなり


                                                小さな画像の上にマウスをあててください