本年もよろしくお願いします







凍てつく寒さの中で凛と咲いてます
あなたの好きだった蝋梅の花が咲いて
優しい香りが あなたの面影を誘います

あの日 あなたと眺めた柔らかな黄色
蝋梅の木の下で
佇むあなたがふっと寂しげに見えました

まさか まさか あなたが天国に召されるなんて
こんなことを誰が想像したでしょうか

蝋梅の香りは あなたとの思い出を誘います
この花を見るとあなたの笑顔が見えてきます








わずかな陽射しや土のぬくもりを集めて
殻を少しずつ破るように
慎重につぼみを開いていく

寒いよね
もっと光が欲しいよね

春が待ち遠しいよね








一番厳しい季節の中
厳しい風にさらされて
それでも
まっすぐに咲く水仙の花

白い花びらも清らかな香り

そっと顔を近づけ
凛とした香りを
心に吸い込んだら

私もしっかりと背を伸ばそう








春告げの淡き香りは
枝の先に一輪

やわらかな空の色に映えながら
かすかな風を待っている

そっと あなたに届いた時
春が来るねと
微笑んでくれるだろうか







ぎゅっと握った こぶしのように
乾いた枝先から
わずかに覗く つぼみたち
陽射しの温もりはまだ足らず

けれど
かすかな胎動は確実に







小さな花たちに語りかける
水はたりてる?
居心地はいい?
とてもきれいね

風がささやくたびに
花びらがゆれるたびに
愛おしそうに微笑む私







突然引き返してきた
雪まじりの冬

暦の春に ほっとしていたのに
まちぼうけ

おお寒いと白い息

それでもきっと少しずつ
季節は前へ前へと動いている







白に紅色 うす紫
色とりどりのストックを飾ったら
そこだけまるで小さなお花畑

もこもこと
枝にとまった花の精たち

ふわふわと
やさしい香りを紡ぎだす

春はそこまで来ている








長く厳しかった
冬の終わりを告げるかのように
そっと開花

その紅色は
待ちこがれた春の喜びに・・・








暦の春は
まだまだあてにならず

人も大地も
冬をひきずったまま

やっと出会えたホトケノザ
まぶしそうに嬉しそうに日向ぼっこ

夕暮れ近づいた公園の木々は
まだまだ冬景色

穏やかな春をゆっくりと探しにいこう








まだ冷たい風の中
じっとじっと我慢して ぎゅっと固まっていた蕾たち

冬もそろそろ
居座ることをあきらめた頃

ぽかぽかの陽射しに
そっと ほぐれていくのです

みんないっせいに握りしめていた手を開いたら
あっちの道にも こっちの庭にも
たくさんの小さな白が踊りだす

晴れやかな 辛夷の木
笑顔の春です